#7◆ 葉酸の癌予防効果


葉酸は水溶性ビタミンで、ビタミンBの一種です。葉酸は、細胞内でホモシステインというアミノ酸がメチオニンというアミノ酸に変換される反応を助ける働きをしています。メチオニンは、蛋白質の合成、核酸(DNA)の合成に重要な働きをします。葉酸はDNAの修復に関与していることから、欠乏症は乳癌、膵臓癌、大腸癌と関係があると報告され、葉酸による癌予防の可能性が示唆されています。12万人の看護師を15年間追跡したNurse Studyによれば、葉酸のサプリメントを摂取して人に大腸癌が少なかったと報告されています。

100歳の美しい脳―アルツハイマー病解明に手をさしのべた修道女たち◆葉酸の痴呆に対する効果
100歳の美しい脳
―アルツハイマー病解明に手をさしのべた修道女たち
デヴィッド スノウドン (著), David Snowdon (原著),
藤井 留美 (翻訳)
価格: ¥1,680 (税込)





2004年(平成16)10月3日(日曜日)の読売新聞の14面の本の書評記事からの抜粋です。人は、なぜ呆けるのか?著者のスノウドンがこの謎を解明するために選んだ研究対象は、修道女のお年寄りたち。彼女たちは、みなほぼ同じ生活を送っているので、病気に関連する複雑で多様な要因がコントロールされている。アルツハイマー病の原因を特定しやすいのだ。かくして1986年、678人の老修道女を対象に、知能や認知能力の検査、食事内容、昔の錯文など、さまざまな行動特性を綿密に、しかも何年間も追跡して調べるナン・スタディ(修道女研究)が開始された。このプロジェクトは現在も進行中だが、すでに画期的な成果が上がっている。ホウレンソウや果物などに多く含まれる葉酸が痴呆症に効果的だとか、若いときに豊かな言語行動を示す人は歳をとってからも呆けにくいとか、ぼくたちの日常生活にも役立ちそうだ。以下略。